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2009年 01月 28日
08年6月、バスラ小児産科病院、ここには、小児ガンの病棟がる。24床のベッドでは間に合わず、地べたに寝ている患者もいる。病室には、ハエが飛び回り、がんの子どもたちにしつこくまとわりつく。電気や水道のインフラが破壊されたままで、病院が断水することもしばしばだ。JIM-NETでは、不足する抗がん剤などの薬の支援を行ってきたが、8月末には、イラク全土でコレラが発生したため、病院への給水やがん患者へのペットボトルの配給なども行っている。「痛い!痛い!」泣き叫ぶのは、サージッド・ハーディ君4歳。左の目がガンに侵されているという。「手遅れだ。もっと早く来れば。」医者は、外科手術で左目の摘出すべく診断書を書いた。しかし、サージッド君はバスラから300kmほど離れたサマーワに住んでいる。彼は貧しくて小屋のような家に住んでいるという。多くの患者が、経済的な理由から、治療を中断したり、病院に来るのが遅れて死んでいく。
私たちは、このような貧しい患者には、交通費を支給して病院にくるように呼びかけている。 サージッド君はその後無事に手術を終えた。現在は抗がん剤の治療を行っている。 JIM-NET のローカルスタッフ、イブラヒムは、サマワを何度か訪問している。 08年の終わりにサージッド君の家も訪問した。 「あまりにひどいところに住んでいる。まわりはごみだらけで、小屋のような小さな部屋に一家4人で暮らしている。電気も水もなかった」驚きを隠せない。 家の中は薄暗く電気もない。 サマーワではがんや奇形が増えている。 サマーワにあるムサンナ産科小児科病院のアブデル・アミール医師によるとイラク戦争前はがんの子どもなどほとんどなかったのに、毎年新患で6-7人現在30人の患者をかかえるという。バスラには16人の患者がサマーワから来ている。 奇形の子どもも多い。中には足がなく人魚のような赤ちゃんも生まれてくることがあるという。 この子も目のガンで手術をした。 足の指が少ない子ども。 この地域では劣化ウラン弾が使用されたことが明らかにされた。 イラク政府も危険性を憂い、いくつかの地域が立ち入り禁止地域になっていた。03年に森住卓氏や豊田直巳氏が取材した場所も含まれていた。 イブラヒムの娘、ファートマの向こう側には汚染地域が広がっている。 イラク戦争から6年になろうとしている。 自衛隊が派遣されたころは、注目されたサマーワだが、今では、すっかり忘れてしまった感が強い。戦火の爪あとに生きる子どもたちには困難が立ちふさがる。 そんな中でも昨年くれに、日本の無償資金援助で火力発電所画完成。6万キロワットで、サマーワを県都とするムサンナ県の約3分の1の電力需要をまかなう。住民約2万世帯、10万~12万人が恩恵を受ける見通しだという。サマーワの人々には朗報だが、これで、日本の無償のイラク支援は終了。人口2%のサマワにODA の13%が充てられたことになる。日本円にして約200億円の支援。一方自衛隊の派遣費は720億円かかったという。 貧しい家庭で、ガンに侵されていく子どもたちには、そういった支援はほとんどとどかない。
by jim-net-news
| 2009-01-28 03:19
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