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2007年 10月 23日
コンクリートの分離壁がバグダードの町中に出現し始めた。このコンクリート壁はアメリカ軍がスンナ派とシーア派の武装勢力による抗争を制限するために建てたものだという。 しかし中には、この壁が人々を分割し、経済活動を退廃させ、人々を檻の中に閉じこめたと批判する声もある。 ウンム=アリーの場合はどうだろう。彼女はスンナ派の居住区に店を構える商店主だ。 「この高い壁のせいで行動するのが難しくなった。でも治安が良くなった」と。 彼女自身はシーア派イスラム教徒でスンナ派地区に住んでいる。これまでにも武装勢力の攻撃から何度も逃げようと考えたが、ここに残ることを決心した。彼女はこう続ける。 「あいつらはいつも車でやって来ては、大通りにあるシーア派教徒の店を狙うんだ。」 かつては数時間だけ店を開けたら、すぐに安全のために売り物のケーキを中に入れて店を閉めていた。でも今は好きな時に店を開けられる。 この町を囲む灰色の壁は100片のセメントブロックから造られ、重さは6トンにも達する。高さはおよそ4m程。このような壁がバグダードの一部の地域に出現し始め、町の景観を阻害している。僅かな視界しか我々に許さない。バグダード西部を統括するアメリカ軍第四治安部隊の責任者オズワルド=チェイニーによると、この壁はそれぞれの地域によるそれぞれの状況や理由によって建設されているのだという。 この4mの壁はホドラー地区において広がっており、武装勢力がバグダードの外に出られなくすることを狙いとして建てられた。また抗争が起こる地域を隔離し、アメリカ軍が武装勢力側と戦闘しやすくするためでもある。 ワシャーシュ地区は貧しいシーア派教徒たちが集まる地区である。通りは狭く混雑が激しい。ここにも先週から壁の一部が立ち始めた。ここの住民を外に出られなくするように設計されている。とういのもこの地区のシーア派住民が強盗や誘拐、砲撃などの根源だと言われているからだ。 ダラーグ地区はシーア派、スンナ派の両方が住む地域であるが、ここの住民はアメリカ軍にワシャーシュ地区や近隣からやってくる武装勢力から守るために分離壁を建設することを求めた。壁の建設のため彼らは商店が軒を連ねていた大通りを捨てた。現在そこは通行を監視するための見張り場所になっている。 壁に対する反対の声もある。住民が分離壁に対して怒りを露わにしているのだ。先月ワシャーシュ地区では凡そ千人の商店主や住民が大通りへ出て抗議の声を上げた。 「この壁は檻だ、我々は閉じこめられている。壁が我々を孤立させている!我々イラク人に自由を!」 この壁はバグダードに暮らす700万人の治安を守るために建設されているという。確かに治安は少し改善されたのかも知れない。しかし市民生活の面において未だ問題は解決されずに残ったままである。 Asharq Al-awsat 2007/10/20 イラク面より抜粋
by jim-net-news
| 2007-10-23 09:12
| 治安情報
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