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2008年 05月 20日
モスルでの新しい軍事作戦にかき消されて、バスラの報道はほぼされなくなってしまった。が、政府が打ち出したバスラにおける軍事作戦「サウラトゥルフルサーン」は現在も遂行中である。今日もバスラでは18人の犠牲者がでる銃撃戦が発生した。また家宅捜索も続いており住民は依然として不安の只中で生活を余儀なくされている。
そのような緊張状態からくるストレスがたたったのだろうか、サブリーンが先日から体調を崩し、激しい頭の痛みを訴えていた。イブラヒム先生が検査のために病院へ連れて行ったが、結果は明日になるまでわからない。サブリーンは今晩病院に泊ることになった。しかし病院には十分なベッドがなく、サブリーンは床で眠らなければならなかったのである。痛みと恐怖で不安を訴えるサブリーン。イブラヒム先生は彼女のためにジュースを飲ませてあげて慰めた。 「大丈夫。何も心配ない。明日になったら一緒に帰ろう。」 写真は以前のもの。このように再び元気を取り戻して欲しい。 ガンの再発が心配されるサブリーン。イブラヒム先生の言葉通り何もないことを祈るばかりだ 荒むイラクの現状・・・500万人の子どもが孤児、8人に1人がストリートチルドレン これまでに度々、イラクの子ども達の状況の悲惨さを伝えるニュースが幾度となく伝えられているが、イラクのNGO団体が再び治安の悪さが子ども達に及ぼす悪影響について警告を発している。統計によれば約500万人の子どもが孤児として生活しており、彼らの生活は社会的にも非常に困難な状況だという。 2007年において初等教育に相当する子どもの難民がイラク内外で22万人存在するとみられており、その内の3分の1の子ども達が教育を受けられずにいる。さらに76万人の子どもが小学校に行くことができていない。 増加する子どもの難民 NGO諸団体の統計によると、武装勢力による衝突や暴力が原因で避難民つぃての生活を余儀なくされている子どもの割合が増加している。現在は2500人の子ども達がこのような暴力に脅かされ国内や隣国を移動する生活を続けている。 イラク計画省の公式発表では、イラクの孤児の数は400~500万人とされており、その中の50万人がストリートチルドレンであるとした。現在イラク政府が運営する保護施設には459人しか保護されておらず、統計は政府による子どもの救済が行き届いていないことを如実に示している。 またイラクの子どもを苦しませる問題は大きく、刑務所に拘留されている子どもの存在も確認されている。イラクのNGO「家族、子ども 女性委員会」によると、およそ200万人の子ども達が栄養失調にかかっている。また十分な教育受けることができていない。さらに数千人が性的虐待による精神病に冒されているとのことだ。またおよそ1300人もの子どもが政府の拘留施設に閉じ込められているということである。 バグダードに拠点を置くNGO「幼き声」の発表によると、バグダード近郊だけで約1万1千人の子どもが麻薬中毒者であるとされている。また同団体によれば、12歳から16歳までの少女らが性的暴行の被害者になっている。現在バグダードや他の都市で子どもと性的行為を行うような場所がいくつも確認されている。 政治的勢力争い とある代議士はこう語る。 「現在起こっている、政治勢力間の争いは、議会の形成における失敗を反映している。重要な決議を取ることができず、またイラクの現在を正確に読み取ることもできていない。政府は家族、女性や、子どもの尊厳を守り、彼らを庇護する法や計画を完全に駄目にしてしまっている。」 ドストール紙2008 5月19日
by jim-net-news
| 2008-05-20 05:20
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