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2008年 12月 06日
アル・ワリード難民キャンプ訪問「生きるのも困難だが、死ぬのも困難だ」
先日のイラク・ヨルダン国境の難民キャンプに続き、12月1日我々はイラク・シリア国境に位置するアル・ワリード難民キャンプを訪問した。訪問の目的は、JCFの支援で購入した医療機器がすべてキャンプに届き、どのように使われるかを調査するためだ。 約1800人のパレスチナ人難民が生活する巨大キャンプは先月、以前の場所から移転した。新たなキャンプでは、テントの設営が細かく設計、計画され、排水設備やトイレなども設置されている。テントも家族用、独身男性用、という風に分離されている キャンプに到着後、早速新しいラボを視察。ICRCと書かれたコンテナの中に、診察室、緊急処置室薬剤室、そして検査室が置かれている。対応してくれたのは、キャンプのドクタームハンナドさん。以前のドクター、ターレクさんはこの数日後にフランスへの移住が決定したためにこの日は不在。 ムハンナド氏「キャンプでは依然として、慢性疾患や呼吸疾患の患者が非常に多いです。寄贈 された機材で、患者を遠くの病院に搬送することが少なくなると期待しています。」 同行した国井看護士と、搬送された医療機材のチェックを入念に行う。 機材チェックの後は新しく設営されたキャンプがどのようになったかを見て回ることに。まず目を引いたのは、整然と建ち並ぶトイレ。これらも男女別に別れ、個室の数も多くなったため混雑を回避できるようになっているとのこと。建物の上部には水のタンクが据え付けられており、洗浄用水がここから補給される。しかし水の供給が十分に行われないため、トイレは誰も使っていないということだった。 キャンプの状況を詳しく教えてもらうために、とあるテントにお邪魔した。そこで出会ったムハンマドさんはこれまでにキャンプで起こった様々出来事を記録し保存しているというので話しを聞くことに。 ムハンマドさん「ここでは、今までに色々なことがあったよ。火事や洪水なんかはもちろん、これから冬がやってくる。このあたりでも雪はたくさん降るんだ。そうなると雪の重みでテントが潰されてしまうんだ。 それにここで長く生活している間に何人も人が死んだよ。病気で死ぬ者もいるが、道路で遊んでいた子供がトラックにはねられて死ぬこともある。でも彼らはかわいそうだ。彼らの埋葬や葬儀のために我々は何もしてやれないんだよ。ここには何もないんだから。ここは生きるのも困難だが、死ぬのも困難なんだ・・・。」 火事(薄いテントの生地は些細な原因でも難民が所持してすべての財産をあっという間に燃やしてしまう。中には、火事で大火傷をおった少女もいる。写真は以前のもの) (雪が降ればキャンプ内のすべての活動が麻痺してしまう。写真は以前のもの) 埋葬のために穴を掘ているところ。写真は以前のもの デモ(キャンプの状況改善を求めたデモ活動「アルワリードの住人より、アラブ首脳会議にてこの問題の早期解決を求む」とかかれた幕を掲げてキャンプ内にて行進。 写真は以前のもの。) またキャンプ内では、米軍やイラク警察のところで働いているものもいる。中には米軍の通訳として働き1000$以上の給与をもらっている者も存在する。キャンプでは市場や床屋や喫茶店などが存在し、貨幣経済が営まれている。そのためお金があるものは、支援物資が十分にないときでもキャンプ内で物を調達できるが、夫を失い、寡婦となった難民は労働して賃金を稼ぐことができないため、支援物資が滞るとすぐに生活に大きな打撃を受けてしまうのだ。難民キャンプの中でも貧富は存在するのである。 キャンプで供給される水がどういうものが見て欲しいと、茶色く濁った水を我々にみせてくれた。 (テントの小窓から顔を覗かせる子供達) 今後は我々の提供した機材で、キャンプの医療状況がどのくらい改善されるのか、どのように役立てられていくのかを検討していくことになる。 t
by jim-net-news
| 2008-12-06 07:14
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