カテゴリ
以前の記事
2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2013年 06月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2007年 10月 お気に入りブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2010年 02月 21日
アルビルからの報告は感染予防で赴任していた川添に任せておりましたが、彼女は本日早朝アルビルを離れましたので、私ドクトル・イーノが久々に報告させていただきます。
2月17日18日の両日、無事に第9回JIM-NET会議開催されました。イラク全土から計12名の小児がんに携わる医者とバスラのイブラヒム先生、それに日本からは鎌田代表と信州大学から2名の小児科医が参加されました。(写真はすべてKoki OMUMURA提供) ![]() ![]() ![]() 次の成果としては、治療早期の死亡例の半減です。表のように、2006年に同様に行った4病院の成績と比較しますと、治療初期30日での死亡率は13.2%から6.2%まで減少しました。3病院内で比較しますと、14.0%から4.4%と著明に減少しており、これは大いなる進歩です。しかしその一方で現在我々が活動しているナナカリ病院のように20%の高い死亡率となっている病院もあり、まだまだ感染対策など支持療法の充実は必要です。この結果を踏まえて、今後のJIM-NETの活動を考えますと最後に述べているような方針が考えられます。 また、治療成果が上がっている一方で、治療を拒否して帰ってしまう患者は依然10%近くいることも明らかになり、ソーシャルワーカー的な活動の必要性も確認されました。この分野にもJIM-NETとして何らかの関与をして行く必要があると感じました。 ![]() 最後に。年々大きくなる会議をマネージメントするのは大変です。次回はさらに専門性を高めた報告をしようということになっており、私の能力ではついていけず、そろそろ潮時かなとも思っております。さてさて来年どうなるかは、インシャアラです。 by Doctor INO 治療初期の生存率が上昇すれば、次は中後期の生存率アップを目指さねばならず、それには幹細胞移植とかより強い化学療法、状態の悪い患者の救命などを克服せねばならない。それに向けての準備段階として下記のような治療の確立が求められる。 (ア)基本的感染予防の確立 (イ)より高度な感染予防の確立 陽圧病室(HEPAフィルター)、面会制限 (ウ)中心静脈カテーテルの導入 閉鎖式点滴セットの導入、イソジン棒、ドレッシングフィルムの導入 (エ)DIC治療のための検査機器・治療薬 (オ)幹細胞採取・保存のための準備 このうち、(ア)と(ウ)の一部は現在取り組み中で継続していく必要があることはイラク医師たちも感じている。それらをしながらより高度な治療を目指しての援助が必要になってくる可能性がある。
by jim-net-news
| 2010-02-21 21:15
| JIM-NET支援
|
ファン申請 |
||