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2016年 01月 07日
![]() 鎌田医師は、一年前と同じく、年末年始をイラクで過ごすことになった。あれから状況は変わっただろうか? 長期化するシリア内戦。キャンプの住民はパニックのようにヨーロッパに向けて移動を始めた。ローリン一家が暮らすアークレキャンプも40%がいなくなったという。 シリア難民と僕らはいう。それはシリアという国家の概念が先にあるからだ。しかし、彼らはクルド人であり、部族であり、そして家族が移住するに過ぎない。「イスラム国」は、近代的な国家の枠組みを無視して、存在している。そして難民たちは、もっと、原始的な移動を始めているのだ。 それを僕らが、シリア難民だの、イラク難民などといってももはや意味をなさないような気もしている。 1月1日、新年をむかえる。 アルビルのホテルの朝ごはんは、いつものようにパンとチーズとゆで卵。そしてレンズマメのスープ。 朝から小雨が舞う。 キャンプにつく。ここはかつて軍の施設だったところを利用している。学校のような建物なので、 テントのキャンプよりはずいぶんと環境はいい。 ローリンは、鎌田に緊張気味だった。 鎌田が、聴診器を取り出しあてがうと、それだけで病気が治ってしまうかのようにローリンが感じたかどうかは定かではないが、徐々に表情にほころびが見られたし、僕らはそう願っていた。 親父はというといつものように調子がいい。 「さあ、屋台をやろう」雨の中屋台を引いて難民キャンプの真ん中あたりまで押していく。 雨の中子どもたちが走ってやってくる。あっという間に屋台に人だかりができた。 「さむいんだけど、屋台はいいね。子どもたちはけんか腰で、どんどんくる」 鎌田は、喜びを隠せなかった。 豆を食べたシリア難民の親父たちもうれしそうだ。 「新年に日本から来てくれて、こんなイベントをやってくれて、うれしい。子どもたちの笑顔を見れることはうれしい。私たちがやってあげられることは少ないから。」
by jim-net-news
| 2016-01-07 20:14
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