ひまわりとアブドルアジーズ

2016年9月23日、アブドルアジーズ君の家を訪問。

アブドルアジーズは、マクムールというアルビルから南に50Ｋｍくらい離れたところに住んでいます。
マクムールは、2014年８月には、ISに襲われ、アブドルアジーズのお父さんも、家族をアルビル市内に避難させると、戻ってきてＩＳと闘いました。空になった給水タンクに身をひそめ、ペシュメルガに協力して弾を込めたり、兵士を運んだりしたそうです。米軍の空爆もあり、マクムールは解放されましたが、2015年は、近くでＩＳが化学兵器を使った攻撃を仕掛けたり緊張が続いています。
モスル解放作戦の前線基地としてイラク軍や米軍も駐留しているとのうわさも聞きます。今年の3月末には自爆テロが市内で起こると、アブドルアジーズ君の家も大きく揺れました。気が付くと壁の数か所に大きなひびが入っていました。

アブドルアジーズ君はＪＩＭ－ＮＥＴの支援でインドで検査を受けています。
https://readyfor.jp/projects/itoi/announcements/18029
その後、元気そうだったのですが、久しぶりに会いに行くとどうも元気がありません。目が死んでいるように活気がないのです。
お父さん曰く、がん治療は終えてから、ふさぎこむことも多く、家から出てこない日も多いいとか。ともかくイライラしていて、ナイフを持って母親を切りつけてしまったこともあるとか。現在抗うつ剤と統合失調症の薬を飲んでおり、そのせいか眠気で目がとろんとしているのかもしれません。
マクムールの町も、もともといたアラブ人は去っていったようですし、クルド人もＩＳの襲撃を恐れアルビルに引っ越していったようです。
なんか、好きなことはないの？と聞くと絵を描いている時が楽しいといっていました。

ちなみにアブドルアジーズ君の描いたひまわりは、クッキーのパッケージにつかわれました。

マクムールの村

2015年、福島のひまわりがイラクに咲いた！