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2008年 08月 04日
以前少しだけ、ブログで紹介したテレビ番組「イラクと薬」。それを端折ってですが、最後までご紹介。
![]() イラクの薬品生産はかつは繁栄をみせており、発展したものだった。特にサーマッラーにある薬品工場は中東の薬品生産において最も大きな役割を担うものの一つだった。錠剤、抗生剤、飲み薬など様々な薬がここで生産されていたが、90年代からこの繁栄は崩壊し始め、現在に至るまで薬不足はイラクを悩ませる深刻な問題となっている。 薬剤師連盟 「体制崩壊後、イラクの薬事情は急激に悪化しました。そこには経済制裁による影響もあり体制崩壊以前からも状態は良くなかったのですが・・・。国民は最小限の医療必需品にもこと困るようになりました。また周知のことですが、国民が薬不足に喘いでいることが、政治手段として利用されていることもありました。我々はこのような最悪な状態を引き継がなければならなかったのです。」 ![]() 小児教育病院Dr 「抗がん剤に関して、保健省から来ることもあるし、来ないこともあります。もちろん我々が必要としている量が来ることはありません。ご存知のようにがん治療の分野の発展は目覚しいもので、様々な薬が存在しますが、ここでは薬の種類も量も限られたものしか届かないのです。さらにいつ薬が切れるかもわからないですし、いつ薬が届くのかもわかりません。」 イスカーン小児病院 看護婦 「ある種の薬は病院にありません。バンクロマイシン、オモキシリンが足りていません。ノーマルセラインに至っては必要な分の5パーセントほどしかありません。」 このような薬の不足による悪影響はは小児病院などに即座に反映される。どうしてこのように深刻な薬不足がつづいているのか、バグダードの保健局を訪ねた。 バグダード保健局 「もちろん我々もこの問題を深刻に受け止めています。特に不足が激しいのは高額な抗がん剤、そして消費が激しい、救急治療に必要とされる薬です。抗がん剤に関しては保健省が努力していますが、救急治療に必要な薬は病院が直接に外の薬屋に直接買い付けに行かねばなりません。これは保健省と、薬品の買い付けを行う会社の責任であるのです。」 かつてイラクにおいて、様々な薬品の輸入を行っていた会社がある。この会社が買い付けた薬は病院や保健所に届けられていたのだが、ここでも十分な薬がないのである。 ![]() 薬品輸入会社社長 「どうして我々のところに薬がないか?まず2003年に薬の保管場所であった、倉庫3つが破壊されました。さらに様々な保健施設から薬が盗まれました。そして薬を扱う会社が50パーセントもなくなってしまったのです。次に2003年に薬の輸入に関する契約が一つとして結ばれなかったことが原因です。」 薬剤師連盟長 「輸入会社だけにこの問題の責任を押し付けることはできないと思うのです。かつて我々が頼っていた、薬の輸入方法や準備の仕方に大きな落とし穴があったのではないかと。」 また薬の買い付け予算を決定するまでに多大な時間を要する。 ![]() 保健省調査員 「人の命を救う薬ですが、確かに不足に喘いでいます。その点勿論保健省は解決に向けて努力をしています。薬の買い付けには面倒な書類作業や、複雑な過程を伴いますが、そういった手続きを例外的に簡略化するように努力しています。」 保健省でなされる、薬の買い付けまでのプロセスも大きな障害の一つとなっているようだ。 キマディア社長 薬の深刻な不足は2007年からでした。そして現在も続いています。私は自分の責任を放棄するようなことはしません。しかし2006年、2007年には薬の輸入に関する契約がなかったのです。それで今年も薬の不足が続いているのです。しかし、今年我々は380ミリオン$に相当する薬の輸入契約をむすんでいます。おそらく2008年には、そして2009年にも薬が行き渡るようになるでしょう。」 クルド地区薬事情 中央政府とクルド自治政府のあいだで協定が結ばれており、中央政府を通じクルド地区にも薬が送られている。しかしながら送られる薬の量は必要な量からは程遠い。 ![]() スレイマニヤ県保健局副局長 ジャアファル・ハイダル・サーリフ 「バグダードからスレイマニヤ県に届く薬は残念ですが我々の需要を満たすものではありません。通常スレイマニヤ県内で話しをして年間単位で必要な薬の量を中央に報告するのですが、今年になってスレイマニヤに県に届いた薬は我々が頼んだ分にはとても足りないものでした。それに、もし届いたとしても、到着が遅れます、それで薬の消費期限が間近になってしまっていたりするのです。去年バグダードから届いた薬なんかは、そのためにたった3ヶ月しか保存しておくこができませんでした。」 キマディア社長 「薬の輸入に関して、いくつか理由がありますが、一度に大量の薬を取り寄せることができないんですよ。例えば10万個の薬があったとしましょう。その内の5万は一度に配給できますが、残りは遅れてやってくるのです。さらにスレイマニヤに関しては治安の面で大きな問題がありました。2007年にはそれが特に酷かったのです。スレイマニヤ地区での薬品不足についておっしゃいましたがスレイマニヤ地区の保健局は薬を受け取るためになんらかの努力をしたのでしょうか?というのもいつも我々の会社が薬を運んでいたのです。これまでに、うちの会社の運転手が3人も薬の運送途中に殺されてるんですよ!」 中央からの薬が遅れれば、届いた時には消費期限が切れてしまう。 キマディア社長 「各県の保健局は必要な薬の量を正確に把握できていないんですよ。それで薬が届いた時には、「こんなに頼んでない。必要ない。この薬に関して責任は負えない・・・」なんてことを言うんです。」 輸入される薬の質の問題 薬の不足問題を追っている我々は一人の女医に出会い、他にも薬に関する問題があることがわかった。 ![]() ヌーラ・ヒシャーム スレイマニヤ救急病院医師 「医療機器や医療サービスには隣国のトルコやイランと同等のものを提供できています。一方薬に関してはというと、ええ確かにあるにはあるのです。しかしその薬の質は先進国が使用しているようなものではありません。あるといえばインド、キブロス、中国そういったところからの薬ばかりです。使用に耐えうるものは60パーセント、70パーセントを超えません。」 キマディア社長 「もちろん我々は使用に耐えない薬を輸入しようと思っているわけではないんです。しかし考えても見てください、もし全ての薬をイギリスなどから取り寄せれば、5倍から10倍の予算が必要になります。とても無理なことです。」 バスラの薬事情 ![]() 幾多の戦争がここバスラを通り過ぎた。特にバスラは癌の原因ともされている劣化ウラン弾が数多く使用され、癌患者が多い地域である。バスラではがん治療に必要な薬の不足に悩まされ続けている。 ![]() ムアイヤド・ジュムア・ラフタ バスラティーチングホスピタル院長 「ここ最近は薬の状態は改善されつつあります。しかし依然として不足は続いています。我々はいくつかの困難をなんとか乗り越えることができました。一般的な薬などはあるのですが、足りないのはガンの薬です。ガンの治療では毎年新しい薬を用います。しかしそのような最新の薬を手に入れることができません。まず値段が高いことが一つ。さらに十分な量が来ないのです。なぜかといえば、まずバスラががんの地域であり、多くのガン患者がいるため。もう一つは、バスラが南部イラクにおける中心都市であるため隣県のナーシリヤ、イマーラ、サマーワなどから多くの患者を受け入れなければならないためです。」 リヤード・アブドゥ・アル=アミール バスラ保健局長 ![]() 「現状況において障害がたくさんあるのは間違いありません。特に財政的な努力が必要とされています。古くなった病院や健康施設の修復や、医療器具の交換なども急務とされています。この状況を改善するためには計画を立てなければいけないのですが、ここにも障害があるのです。保健省と州議会で方向性が違ったりするため病院への投資計画に大きな影響が出ているのです。」 イラクの薬事情で奇妙な点は不足と過多の間を行ったり来たりしているところにある。そのために不満や怒りもあれば、満足であると言う声も存在するのである。 イラク人女性「ムハンマドとアフマドが酸素吸入を木曜日に受けなければいけないけど、おかげさまで、治療に不足はないわ。」 男性「薬も治療も大丈夫だよ。問題ない。」 男性2「薬はないよ。ないけど・・まあお医者さんは来てくれるし。でも薬はないんだ。」 ![]() 老人「息子は胸の病気を患っているけど、おかげさまで大丈夫だ。薬もいいよ。外国製でね。500ディナールだけで全部済んじゃうよ。」 ヤミ薬屋事情 ![]() イラクでは人が多く集まる地域で違法な薬屋が増えていることも大きな問題となっている。そこでは質の悪い薬や基準を満たさない薬が多く並んでいる。 ハーティム・ジヤーブ 薬屋 ![]() 「現在、特に繁華街で違法な薬屋がひろまっています。このあたり(フッリーヤ地区 バグダード)でも30かそれ以上あるでしょう。市民はそういった違法な薬屋を区別することなんてできません。薬屋と看板に書かれていれば薬屋だと思って入ってしまうでしょう。」 また 「90年代以前、すべての薬屋はキマディア社から薬を受け取っていました。当時の薬の質は素晴らしかったです。なぜなら入って来る薬がどういうものかきちんとコントロールできていたからです。しかし現在、薬は隣国やインドもしくは中国といったところから入ってきており、誰一人、どういう薬がはいってきているか知らないのです。かつて薬屋はキマディア一社に頼っており、薬の質や種類を把握できていましたが、現在は供給源が多様化してしまい、誰もコントロールできないのです。」 また薬屋が武装勢力に脅されるということも起こっている。 ハーティム・ジヤーブ「薬屋にある男が、劇薬を出せといって店に入ってきた。もってないよというと、これを見ろと言って銃を突きつけてきたんだよ。」 このような状況は今に始まったことではないイラン・イラク戦争の影響で市民は肉体的にも精神的にも悪影響を受けてしまったのだという。 ハーティム・ジヤーブ 薬屋 「通常、薬を買うとき医師の処方箋を薬剤師にわたさなければいけない。一定量以上の薬を買わせない様にするためにね。でも中には処方箋を薬剤師に渡さず、薬を購入し、今度は違う店に行ってその薬を買う。これを繰り返して違法な量の薬を買うんだ。そういった事が横行しているんだよ。」 アフマド・アリー・イブラヒーム 薬剤師連盟 ![]() 「法的には、一度差し出された処方箋は薬剤師が引き取らなければなりません。しかし30年以上前からこのような事を取り締まることができていないのです。多くの市民は処方箋を薬剤師に渡してしまうことを拒みます。」 イラクにおいて薬は、保健省(予算決定)→輸入会社(購入)→(検品)→保健局(配分)→病院 というプロセスで行き渡る。しかしそれぞれの過程において上でのべられているように様々な問題が存在する。今後イラクの薬事情の改善には迅速な予算決定、安全な薬品運送のため治安回復、そして必要とされる薬の量を正確に把握することである。またこれに加え、現在では多様化してしまった薬の供給源を把握し、どのような薬がイラクに入ってきているのかという確認も求められる。 t
by jim-net-news
| 2008-08-04 10:18
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